理事長の挨拶

令和8年6月全飲連全国岩手県大会を開催するにあたり一言ご挨拶申し上げます。
ここ岩手県は2011年3月に起きた「1000年に一度」とも言われる東日本大震災において甚大な被害を被りました。

沿岸各市町村の多くの組合員店舗や商店は津波による流失や火災による焼失を被り、街と共に日常生活が完全に消滅してしまいました。
「もう、全てが終わった」と思ったその時に、多くの人々の励ましや、厚い支援により、勇気を振り絞って「もう一度、頑張ろう、街を、故郷を再構しよう」と勇気が湧き上がり、がむしゃらに動いてきました。

全飲連全国岩手県大会は震災から丁度15年の節目に行われますが、改めてこの15年を振り返りますと、その「絆」の大切さや、不撓不屈の精神の重要性と社会的使命を痛切に感じます。
当時、組合員有志による「炊き出し」を含め、壊滅的被害を受けながらも、それぞれが、できることから始めようと、お互いを支え合ってきました。そして、今、食文化の継承と地域の食文化向上を目指し弛まない歩みを進めております。

岩手三陸にはウニ・ホタテ・牡蠣・毛蟹・わかめ・秋刀魚・鮭・サーモン・ほやなど豊富な水産資源と、内陸には前沢牛に代表する短角牛や松茸・きのこ類・山菜・わさびなど溢れる農畜産物や乳製品が存在します。

こうした、一大産地を誇りとして、飲食組合として日々技術を磨き、その質の向上を図り、同時に後継育成、地域の食文化の向上を図っていきたいと思っています。

この全国大会は、震災からの復興・御礼と感謝とおもてなし、コロナパンデミックにも打ち勝つ「食の完全復興」を掲げ、地域社会と共生し、共に発展することを決意する大会でもあります。

組合員一同決意も新たに業務精励に精進したいと思いますが、関係各位におかれましても、変わらぬご支援ご鞭撻をお願いしご挨拶とさせていただきます。

理事長:横田 博安よこた ひろやす